2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧
ぼくにとって映画に必要なものは動作だ。動作が全てを支配する。動作とは効率的な動きだ。効率的とは目的を最小限の動きで達成することだ。登場人物が各々の思惑に対して効率的な動作を行い、物語が進んでゆく。それは理想郷であり、ぼくはその理想郷を見る…
若いころに対峙するのに苦手だった男たちのようになりたい。彼らは決してこちらを理解しようとしなかった。彼らの理解内にぼくたちを閉じ込めていた。その絶対的な精神的距離が、彼らを成熟させたものとして見せたし、その精神的距離の遠さが彼らと話をする…
ぼくが若さを尊いものと認識したことはなかったし、むしろ若さを疎ましいものとして捉えていた。それなのに、いつの間にか自分が歳を重ねるにつれて、嫌がっていた若さに自分は囚われていて、むしろ執着さえしていたことに気がついてしまう。鏡の前にいる男…