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孤独を愛せるか

永久に生きるものに幸せはあるのだろうか。愛する人の死の連なりは、どれだけ精神を痛めつけるのか、ぼくには想像もつかない。その時々の愛情だけで、僕たちは孤独に耐えられるのか。想い出という名の過去に対する記憶は、必ず死のイメージと結びつく。死にまとわれた人生、そして終わりのない人生、それはどれだけ寂しいものなのだろうか。ニコラス・ローグ『地球に落ちてきた男』は、このような人生のひと時を描いたものだ。主人公は異星人であるが、それはそのまま吸血鬼にあてはめれば、萩尾望都ポーの一族』の孤独感と同じだ。死ぬことが出来る幸せ、死ぬことで得られる安楽、そういうものってあるのだろうか。僕は今、死と隣り合わせに生きているから、とにかく行きたいという気持ちしかないが、死の欠落した人生では死とは喜びになるのだろうか。それはある種の決断が必要だと思うのだが、僕にその決断を得られる時がくるのか、それが僕の希望だとするなら、それはそれでやっぱり寂しいと思ってしまうのだ。