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最大の悲劇(『赤心の歌』アル・クーパー)

自分でやりたいけど、自分では演奏しきれない曲を作ってしまった。自分が一番愛しているのに、自分にはそれを表現できる術を持っていないんだ。だからと言って、他のひとに渡したくはない。頭の中で奏でられる最高の歌は、自分を通して、ひどくつまらないものになってしまった。誰よりも、その曲を愛しているのに。やりきれないことだけれども、完成させよう。それは自分の欠点を、一つ一つ再確認するようなつらい作業だけども、しょうがない。自分に出来ないことは出来ないこととして、正直にさらけ出そう。もしかしたら、その気持ちが、何かを作品に託すことになるかもしれない。真摯に対する愛であったり、虚無に対する絶望だったり、君に対する思いやりだったり。